伏見顕正の政経塾

政治、経済、政界情勢、皇室、中韓、在日問題など、冷静に語ります。

◆ 人気ランキングに参加しています

【小説】小泉構造汚職②ブッシュ『自民党総務会を粉砕せよ』

 

f:id:fushimiakimasa:20160831181311j:plain

【小泉の意を受けて、自民党総務会で【全会一致の原則】を踏みにじって強行採決し、郵政民営化法案の衆議院での審議を可能にした久間章生自民党総務会長】

スポンサーリンク

 


西「どっかで聞いたセリフだな(笑)おい、ところで、ここのIoujima Operation(硫黄島作戦)って何だ?」

持「ああ、それですか?それは、話せば長い話なんですけどね~」
持山がおもむろに話し始めた。

持「2005年6月28日の自民党総務会の強行採決ですよ。」

西「ん?」

持山の解説を理解するためには、時計の針を4年前の2005年6月28日まで戻さねばならない。

 

2005年6月28日

この日は、現在、徐々に国民の前に、正体を晒し始めた【小泉構造汚職(こうぞうおしょく)】革命を日本社会に深く楔として打ち込むターニングポイントとなった日である。

この日の、自民党総務会で、総務会長の久間章生(きゅうまあきお;小泉シンパの元防衛庁長官)は、全会一意の原則を破って、郵政民営化法案の衆議院提出を多数決で強行採決した。法案審議に反対する亀井静香綿貫民輔ら多数は退場を余儀なくされた。

自民党総務会は、自民党の最高意思決定機関である。

総務会の了承を得ないと、たとえ総理大臣であっても、自分の支持する法案を衆参両議会で審議にかけることはできない。

 

【全会一致の原則】とは、多数決で強行採決すると、反対派の議員に遺恨が残るためであり、その後の国政運営に当然支障が残る。

単純なこととは言え、そこには、長年日本で長期政権を維持してきた政権政党としての自民党の英知があった。

なには、ともあれ、日本国民が古代から、最重要視する倫理観は【和の精神】である。

日本人の日常生活での最も高い生活規範は【和の精神】である。
これは、21世紀になった今でも、大都市圏に生活する者や、地方や過疎地に生活する者もみな共有している価値観である。

f:id:fushimiakimasa:20160902194633j:plain

かつて、田中角栄が「自民党は総合病院政党だ」といみじくも発言したことがあった。

党内には、思想的にも一番右寄りのひとから、いちばん左寄りの人までいる。
外交政策も、タカからハトまでいる。

大企業レベルの巨大派閥から、中小企業レベルの小派閥、勉強会まである。

しかし、その時の政治情勢によって、反対派を叩きつぶして政治的に抹殺するようなことはしなかった。

それは、その時代の社会情勢や世相によって、国民が自民党に求めるものが大きく揺れ動くからである。

結党以来50年以上、自民党が国民から信用される保守政党として、長期単独政権を握ってこれたのは、党内の異端派を寛容に処遇する【和の精神】を絶対原則として守ってきたからである。

それが、党の最高意思決定機関である、総務会の決議手法にもっともよく体現されてきた。

逆に言うと、自民党総務会の【全会一致の原則】が踏みにじられ、多数決採決が強行される時は、党内に精神に異常をきたした権力者がいるか、外国からの抵抗し難い圧力がかかってきたとき以外にはない。

 しかし、その最も恐ろしいことが、現実に起きたのである。

 

持「ほら、あの当時、郵政民営化法案を衆議院に提出するか否かで、1ヶ月近く自民党総務会が大揉めに揉めて、TVのワイドショーやトーク番組でも話題になっていたでしょう。」

西「ああああ~あの時だな、テレ朝のたけしのTVタックルで、番組中にハマコーが、永田町の自民党ビルの総務会に乱入して“お前ら!何を反対してるんだ!郵政民営化は、子や孫のためにも必要な法律なんだ”って怒鳴りこんだ時だな!」

持「そうですよ(笑)TVであのシーンを見ていた国民は多いと思いますが、郵政民営化で何をこんなに揉めているか事情がよく飲み込めなかった国民が大多数だと思いますよ。ハマコーがあそこで自民党総務会に乱入したのも、私や小泉さんとの間では打ち合わせ済みのパフォーマンスでした。あの時必死で反対していた亀井さん、綿貫さん、平沼さん達は、われわれ米国投資銀行ブッシュ政権の狙いを察して抵抗していたわけですが、そこにハマコーと言うトリックスターを乱入させることによって、彼らを政権欲しさに小泉改革に反対する倒すべき“抵抗勢力”として国民に印象付ける目的だったのです。」

f:id:fushimiakimasa:20160903102449j:plain

西「なるほど・・・」

持「しかし、われわれも、郵政民営化法案を衆議院に提出し、法案として成立させるための最後の関門が自民党総務会だということはよくわかっていました。そして、総務会の承認を得るためには全会一致でなくてはならないことも・・・亀井さんや綿貫さん、平沼さん達の大物議員が総務会を最後の砦として必死の抵抗を続けている以上、全会一致は不可能なこともね。」

西「それで、どうしたんだ?」

持「当時ブッシュは焦ってました。郵政民営化法案がなかなか、衆議院での審議に入れないのを見て苛立ってさえいたのです。」

西「ブッシュは何でそんなに焦ってたんだ?」

持「われわれ、米国投資銀行ウォール街から、約束手形は一体いつ落ちるんだ?とプレッシャーをかけられていたんですよ(笑)」

西「約束手形って何だ?」

持「表も裏も合わせた巨額の政治献金に決まってるじゃないですか(笑)彼は2000年の大統領選挙に出馬する際に、二つの大きな業界から巨額の政治献金を受け取っていたんです。一つは、石油メジャーと軍産複合体、もう一つは、ウォール街を代表するわれわれ米国投資銀行です。前者のほうは、大義も何もないイラク戦争を無理やり開戦して、サダムフセインを殺害して、イラクを軍事占領して、中東最大の埋蔵量を誇るキルクーク油田の採掘権を略奪しました。兵器産業も大儲けした。その意味では、ブッシュは彼らに膨大な利権を手渡して、見事一期目に公約を果たして、約束手形を落としたんですよ(笑)。

f:id:fushimiakimasa:20160903102834j:plain

しかし、もう一つの約束手形はまだ落ちていない。言うまでもなく、われわれ米国投資銀行ウォール街に対して振り出した約束手形です。その約束手形には“私の任期中に日本の郵政公社を民営化させて、郵貯簡保の持つ日本人の個人金融資産1500兆円を米国投資銀行ウォール街が自由に好きなように好きなだけ使える様な法律をポチ小泉純一郎に作らせます:ジョージ・ブッシュ”という文言が書かれています。」

西「なるほどな・・・」

持「しかし、郵政民営化法案の審議がなかなか衆議院で始まらない。日本国内の情報を集めると、亀井さんたちの愛国派議員の頑強な抵抗にあって、法案として提出できるかどうかもはっきりしない。更に米国独自で日本国内の意識調査をやったら、“小泉構造改革には一定の共感は感じるが、大多数の国民は、郵政公社の民営化は特に必要と感じていない”と言う衝撃の調査結果が出たのです。“おいおい~ジョージ大丈夫か?君の任期中に本当に郵政民営化は実現できるんだろうな?”と彼らは激しくブッシュを突き上げたのです。そこで、米国通商部代表のロバート・ゼーリックとシーファー駐日大使が音頭を取ってわれわれと、小泉さん、竹中さん、飯島さんで作戦会議を開いたのです。」

西「それが、ここに書かれてあるIoujima operation(硫黄島作戦)に当たるんだな?」

持「そうです!この作戦名はブッシュが自分で考案してゼーリックに指示したものです。先の太平洋戦争でも、米国は、安心して日本本土に大量の爆撃機を送り出すためには、その中間的位置に存在する硫黄島を何が何でも、どんな犠牲を払っても、日本軍から奪取する必要がありました。だから、あれだけの犠牲を払ってでも激戦を繰り広げたのです。ブッシュにとっては、郵政民営化法案の衆議院での審議開始が、日本本土の空襲開始にあたり、それを可能にするため自民党総務会強行突破が硫黄島の激戦だったのです。」

f:id:fushimiakimasa:20160903103056j:plain

西「ブッシュは何を言ってるんだ(怒)日本はアメリカの同盟国だぞ!!」

「ハーッハッハハ~」持山は不敵に笑った。

「西川さんは甘いね(笑)」

西「どういう意味だ(怒)」

持「アメリカという国の本質がわかっていないんだ。良いですか~よく考えてごらんなさいよ。アメリカって国は建国以来常にダブルスタンダード(二重規範)で世界中に横車を押すがごとく、ごり押ししてきた国なんですよ。宗教の自由を守るために、英国やヨーロッパから移民してきたくせに、やってきたことは、自分たちは楽するための、奴隷労働力としてのアフリカ大陸からの黒人の大量拉致強制連行ですよ。そして、ゴールドラッシュを求めて、西へ西へと進む過程での罪なき先住民族のインディアンの虐殺です。」

西「なるほど、そう言えばそうだ」

持「ミーティングの時によくゼーリックが言ってましたけど、ブッシュは苛立って、“自民党ビルにミサイルをぶち込め”だの“自民党総務会に海兵隊を突入させろ!”だの喚いていたそうです。」

西「ひどいもんだ・・何が日米同盟だ。そこで又、君たちの登場となるわけだな。」

持「そうです。ミーティングの結果、当初は、反対派議員の買収による懐柔を試みたんです。ある全国新聞のオーナーを通じて、亀井さんたちへの接触を試みたんですが・・・」

西「どうだった?」

持「ところが・・さすが、敵ながら天晴れ、天晴な愛国者たちでしたよ。こちらの目的も聞かずに瞬時に拒絶してきましたよ(笑)その後は却って、火に油を注いだように民営化反対運動に弾みがついちゃいました。」

西「それでどうしたんだ?」

持「残るは総務会長に実弾(ゲンナマ)をぶち込んで抱き込み、【全会一致の原則】を踏みにじって、総務会長権限で多数決による強行採決をやらせるしかないと・・・それがうまくいけば、硫黄島の守備隊(民営化反対の愛国者議員達)を全滅させられる、作戦完了です。」

西「これか~ここのメモに書いてあるやつだな・・」

メモのその部分には、Akio Kyuuma 10cakesとあった。

持「小泉さんが言うには、あいつは話がわかるやつだから、上手くいくだろうと(笑)」

西「で、どうだったんだ?」

持「最初はもったいつけてましたけどね~“君~立党依頼、【全会一致の原則】は覆されたことはないんだよ~”なんて言いながら“まあ、しょうがない~しょうがない~しょうがないな~”って言いながら、喜んで受け取りましたよ(笑)」

西、呆れたように「ブッシュやゼーリックは戦争気分だし、前から感じてはいたけどお前たちはビジネスマンじゃないな!お前たちのやってることは軍の特殊工作員と一緒じゃないか!!」

持田は悪びれずに答えた。
「そうですよ、俺たちはビジネススーツを着ているけど、ビジネスマンじゃない!スーツを着た米軍の特殊工作員で、作戦目的国に先陣を切って侵入する金融特殊部隊ですから(笑)」

 

長い付き合いから薄々わかってはいたが、改めて本人の口から正体をカミングアウトされるとは・・・西川は顔が引きつり言葉を失った。

 f:id:fushimiakimasa:20160903103146j:plain

・・・続く