伏見顕正の政経塾

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【2015年安保】分りやすい集団的自衛権

昨年の安保法案の記事を再投稿します。

 

 2015年9月3日 

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皆さんお元気ですか?

管理人は、実は一か月前から、今、国会で審議中の問題となっている安保法制、その中核となる【集団的自衛権】を如何にわかりやすく、記事に出来ないか腐心してきました。

集団的自衛権入門として最も権威ある安保法制懇の中心人物、佐瀬昌盛氏(防衛大学名誉教授)の著書も読みましたが、自分の勉強となり理解はできたものの、これを噛み砕いて、法律アレルギーの読者の方にまで、スパッと斬れる文章を書くのは非常に困難だと悟りました。


そこで、見つけたのは、産経新聞憲法学者百地章教授のコラムです。

これぐらいすっきりとした解りやすい【集団的自衛権】の解説と、合憲性を説いた専門家による文章は無いでしょう。自力でわかりやすい記事を書けなかったのは、非常に悔しいですが、保守の読者の方に一人でも多く、知識を共有してもらい、苦労している安倍総理を応援してもらうために引用させてもらいました。

百地教授の解説は実にマジックを使ったように、シンプルかつストレートで、直読すると、知識不足で、狐に包まれたような感じになることもあるので、その部分は、私が補足として解説したいと思います。

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・・・・・・・・・ここから引用・・・・・・・


安保関連法案の審議をめぐって国会の混乱が続いています。

問題の核心は、「集団的自衛権の行使」を認めた政府の新見解が憲法に違反しないか、ということです。そこで今回は、この問題を取り上げます。


 ◆集団的自衛権とは何か
 国家の自衛権には「個別的自衛権」と「集団的自衛権」があり、すべての国連加盟国に認められています(国連憲章51条)。

 

それでは、集団的自衛権とはどのような権利でしょうか。

ひと言でいえば、「わが国と密接な関係にある国に対して武力攻撃がなされたときは、それが直接わが国に向けられていなくても、わが国の平和と安全を害するものとみなして、対抗措置をとる権利」といえるでしょう。
 そのポイントは、他国への攻撃を「自国に対する攻撃とみなして対処する」ことにあります。つまり、直接自国が攻撃されたときに行使されるのが個別的自衛権です。これに対して、他国に攻撃がなされたときに共同して対処する権利が集団的自衛権です。
 例えば、北大西洋条約では

「欧州または北米における締約国に対する武力攻撃を全ての締約国に対する攻撃とみなし …集団的自衛権を行使する」(5条)

と定めています。
個別的自衛権と集団的自衛権は、不可分一体です。このことは刑法の「正当防衛権」と比較すれば明らかでしょう。


 刑法36条は、次のように規定しています。

「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない」。つまり、正当防衛権とは、急迫不正の侵害が発生した場合、「自己」だけでなく、一緒にいた「他人」の権利を防衛することができる、というものです。
 例えば、友達と一緒に歩いていたとき、突然、友達が暴漢に襲われたら、それが自分に対する攻撃でなくても、反撃して友達を助けることができるのが正当防衛権です。
 それゆえ、国内において個人に認められた「正当防衛権」に相当するのが、国際社会における国家の「自衛権(個別的・集団的自衛権)」と考えられますから、両者は不可分一体です。


 ◆政府新見解は妥当
 この集団的自衛権について、従来の政府見解は、わが国はこの権利を「保有」しているが「行使」することはできない、というものでした。
そこで、昨年、政府はわが国を取り巻く国際環境の急激な変化を理由に、この見解を改め、集団的自衛権の「行使」を一部、認めました。つまり、「わが国と密接な関係にある国に対する攻撃が発生し、これによってわが国の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある」時に限り、集団的自衛権の「行使」を認める、というものです。

 これに対し「政府見解の変更は許されない」「憲法違反だ」といって反対する人たちがいます。そうでしょうか。
 はじめに述べたように、集団的自衛権は全ての国連加盟国に認められた「固有の権利」(国連憲章51条)です。したがって、憲法に書いてなくても、わが国が国連加盟国の一員として、国際法上、集団的自衛権を有することは明らかです。
 次に、憲法論ですが、日本国憲法がその行使を「禁止」していなければ、わが国はもちろん主権国家ですから、「行使」可能です。この点、憲法9条は、集団的自衛権を何ら禁止していませんから、わが国が国際法上、集団的自衛権を「行使」しうるのは当然で、合憲ということになります。
 この点、憲法上、集団的自衛権の行使が可能かどうかを最終的に判断できるのは最高裁判所です(憲法81条)。そこで、最高裁憲法9条の意味について正面から判断した昭和34年の砂川事件判決を見てみましょう。判決は次のように言います。
憲法9条は、わが国が主権国家としてもつ固有の自衛権を否定していない。そしてわが国が、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な措置をとりうることは、当然である、と。
 判決は、米駐留軍と旧安保条約の合憲性について述べたものですから、当然、集団的自衛権を射程に入れており、この「自衛権」には個別的・集団的自衛権が含まれます。
 したがって、わが国が集団的自衛権を行使できることは国際法および憲法に照らして明らかであり、最高裁も認めていますから、集団的自衛権の行使を認めた政府の新見解は、何ら問題ありません。
                   ◇
 ■国連憲章第51条 この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当たって加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基づく権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。
                   ◇

引用ここまで


①百地論文を究極にバックアップする法的根拠は【砂川判決の判例

②過去の最高裁の判決から、憲法学者は合憲とするしかない。違憲とする憲法学者は日本の司法制度の本質を知らない無知な学者たち

民主党が、安保法制に「対案」を出せないのは、【集団的自衛権】が合憲だとよく理解しているから。

④維新の「対案」は単に法律に対する無知

⑤磯崎補佐官の「法的安定性は関係ない」発言は、今は控えるべき本音だった。


上記のポイントに関して、次項以下、私なりの補足、解説を展開していきたいと思います。

 

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つづきます